秋になると、道ばたや公園のイチョウの木の下に、
あの独特の匂いが漂い始めます。

都会では誰もが避けて通るようなその匂いも、
田舎では「秋の訪れの合図」です。

ある日、小屋の屋根の上にも、無数の銀杏が落ちていました。
地面には、まるで金色の宝石が転がっているよう。
誰も拾わず、そのまま冬の土に帰っていく。
それがもったいなくて、今年は自分で拾ってみることにしました。

手袋をして、銀杏拾いへ

銀杏の果肉には「ギンコール酸」という成分があり、
触ると皮膚炎を起こすこともあります。

なので、拾うときは手袋必須。
熟した実はヌルヌルしていて、臭いも強烈ですが、
その奥には、ほんのり緑色の美しい種子が隠れています。

田舎では誰も気にしませんが、
都心の神社では「ご自由にお持ちください」という張り紙が出るほど人気。
それでも一瞬でなくなるそうです。

「臭い」と「おいしい」は、紙一重の関係にあるのかもしれません。

下処理の知恵と毒の話

果肉を取り除いて水で洗い、
乾かせば銀杏の殻が姿を現します。

ここで注意したいのが、
中の実にも「メチルピリドキシン」という成分があること。
これは食べすぎると危険で、
大人で40〜50粒、子どもなら7〜10粒で中毒になると言われています。

といっても、普通に晩酌で食べる程度なら全く問題ありません。
ほどよく、秋の味として楽しめばいいのです。

フライパンで炒る、素揚げにする──秋の台所仕事

下処理を終えた銀杏は、
フライパンで炒るか、素揚げにして食べます。

炒ると、ほろ苦くて香ばしい風味が立ちのぼり、
まるで「秋をそのまま食べている」よう。

一方、素揚げにすると、薄皮が自然に剥がれ、
美しい翡翠色の実が現れます。
この瞬間は何度見ても感動します。

塩を軽くふって食べると、
栗と枝豆の中間のような、滋味深い味わい。
まさに、季節の恵みです。

保存と楽しみ方

余った銀杏は、風通しのよい場所で軽く干しておきます。
水分が抜けて保存性が上がり、冷蔵庫で数か月は持ちます。

冬には茶碗蒸しに入れたり、
天ぷらやお粥にも使えます。
拾って、下処理して、食べて、干して——。
銀杏はまさに「体験型の秋の味覚」です。

田舎の特権としての季節の恵み 都会では見過ごされる「銀杏拾い」も、 田舎ではほんの少しの手間をかけるだけで、 豊かな時間に変わります。

自然のリズムに合わせて暮らすと、
季節の移り変わりが少しずつ体に染みてくるように感じます。

手を汚し、火を扱い、
その日食べるものを自分で整える。
それだけのことが、こんなにも楽しい。

今年もまた、落ちている「金色の宝石」を拾いに行こうと思います。

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