キャンプでの食事といえばバーベキューやアウトドア料理が定番ですが、今回は少し珍しい「鹿のハツ(心臓)」を焼き肉で楽しんできました。鹿肉といえば赤身のもも肉やロースなどが有名ですが、内臓肉もまた魅力たっぷり。特にハツは筋肉の塊で、牛や豚のハツと同じくしっかりとした歯ごたえと旨味があり、ジビエの魅力をダイレクトに感じられる部位です。

ジビエの内臓肉は「新鮮さ」が命厚生労働省のガイドラインでは、ジビエの内臓は寄生虫や菌のリスクから食用は推奨されていません。ですが、ハツはほぼ筋肉で構成されており、きちんとした衛生管理と適切な加熱を行えば美味しく安全に楽しむことができます。私は猟師として活動しているため、狩猟した鹿からすぐに処理した新鮮なハツを入手できる環境にあります。このような“猟師ならでは”の特権を活かし、今回はキャンプでハツを焼き肉にして堪能しました。

鹿のハツの特徴と味わい鹿のハツは、赤身肉と同じく脂が少なく、プリッとした食感が特徴です。牛や豚のハツよりもややクセがなく、鉄分を感じる旨味としっかりとした歯ごたえが魅力。火を通すと弾力が増し、噛むほどに鹿肉らしい深い味わいが楽しめます。煮込み料理にしても美味しいのですが、素材の個性をそのまま味わうなら焼き肉が一番です。

下処理のコツとキャンプでの調理鹿のハ

ツは見た目がややグロテスクですが、処理は意外と簡単。まずは外側の白い部分(脂肪)や血管の周りのスジを丁寧に取り除きます。内部の血を水で軽く洗い流したら、現地でカットしてすぐ焼くのもOK。

切り方は2パターン:

輪切り:見た目も面白く、焼き網に並べやすい

そぎ切り:食べ応えのあるサイズで、旨味をしっかり楽しめる

味付けはシンプルに塩コショウやタレでもよし、わさび醤油や柚子胡椒もよく合います。炭火でサッと焼いて食べると、鹿ハツの旨味がダイレクトに伝わり、野性味あふれる味わいが広がります。

実際のキャンプ体験今回のキャンプでは、まな板に丸ごとの鹿ハツを載せ、現地で半分にカット。その場で下処理を済ませて網に乗せました。焼けてくると香ばしい匂いが立ち込め、普段はなかなか食べられない鹿のハツをアウトドアで楽しむ贅沢感が最高。鉄分を感じる深い味わいが、自然の中で食べることでさらに際立ちました。

鹿のハツはアウトドアジビエにぴったりジビエというと敷居が高いイメージがありますが、鹿のハツは下処理がしやすく、味も比較的クセがないため初心者でも挑戦しやすい部位です。新鮮なものを入手できる環境は限られますが、もし猟師の知り合いやジビエを扱うお店から手に入れられるなら、ぜひ一度体験してみてほしい食材です。

自然の中で、自分で仕留めた鹿の心臓を焼き網で炙りながら食べる。そんな体験は、ただのキャンプ料理以上の特別な思い出を作ってくれるでしょう。